WSPA（世界動物保護協会）によると、動物福祉とは「動物の身体的、行動的、精神的な要求の充足度」であると定義されています。
つまり、動物福祉は動物の立場に立って彼らのQOL（生活の質）の向上を図るものです。「かわいそう」という感情に依って動物を単に可愛がるのではなく、科学的根拠（行動学、生理学、生態学など）に基づいて動物の心理的幸福を追求するのです。

動物福祉は、人間による動物の利用を許容していますが、その中で動物たちが受ける苦痛や苦悩を排除するという考えの基に成り立っています。
医療技術の進歩や食事・生活環境の改善により、犬の寿命は前に比べて著しく延びました。
平成25年全国犬猫飼育実態調査によると、現在飼育されている犬のうち52％が7歳以上のシニア犬で、さらにその約1/4は13歳以上と高齢になっています。

犬の高齢化が進むにつれて様々な事情で介護が出来ない現状にお悩みの方が多数いらっしゃると思います。
育てられない事情が出来たり、介護が出来ないからと言って大切な家族を保健所にとは考えられないですよね。保健所では法改正に伴い、そうした求めを拒否出来ることになり、違法者には罰則が定められました。